太陽光発電システムの住宅用と産業用の違いは?

公開日:2022/08/15  最終更新日:2022/08/24

住宅用と産業用の違いは?

太陽光発電と一言で言っても、その中身は住宅用太陽光発電と産業用太陽光発電に分かれます。当記事では住宅用太陽光発電システムの特徴と産業用太陽光発電システムの特徴をそれぞれ解説し、住宅用・産業用のいずれを選ぶべきかお伝えします。太陽光発電の導入を検討している方は、ぜひじっくり読んでみてください。

住宅用太陽光発電システムの特徴

住宅用太陽光発電システムとは、住宅向けに販売されている太陽光発電であり、その出力は10kw未満なので比較的小規模な設備に該当します。大きな発電量がないのがその特徴であり、住宅の電気を賄う目的で設置されるケースが少なくありません。

設置場所は主に屋根であり、設置時には土台となる架台と呼ばれる固定部品を設置します。さらに架台の上に太陽光パネルを固定するのです。

ただ最近では屋根以外への設置も増えており、駐車場の屋根や住宅の外壁への垂直設置も検討され始めています。ただ垂直設置は、設置実績がまだまだ少ないため注意が必要です。

余剰買取方式が適用される

太陽光発電によって余った電力は、電力会社に買い取ってもらえます。そのためには発電設備を国から認めてもらう必要があり、経済産業省による法令で定める要件に適合した仕様を認めるFIT認定を受けなければなりません。

FIT認定を受けると余剰買取方式と全量買取方式が設定されますが、太陽光発電の出力によって、どちらを選択できるかが決まります。

住宅用太陽光発電システムは設置後FIT認定を受けると余剰買取方式が適用されるため、発電電力を自宅または自社で消費したのち、余った電気のみ売電できます。ちなみに全量買取り方式は、その名のとおりに発電した電気をすべて売れます。

売電価格が10年間固定される

FIT認定を受けると、認定した年から10年間は固定価格で電気を売却できます。売電価格は1年毎に異なっており、以前よりも価格が下がっています。2022年(令和4年度)の売電価格は、17/kWhです。

しかし令和3年度19/kWhであり、令和2年度は21/kWh、令和元年度は24/kWhであり平成30年度は26/kWhでした。平成29年は28/kWhで平成28年は31/kWh、平成27年には33/kWhで平成26年には37/kWh(紹介した売電価格は税込みです)。

つまり10年間の売電価格が変化し徐々に下がっているため、余剰電力の売却価格を重視するのであればなるべく早めの設置がおすすめです。

10年後は自家消費型で対応可能

前述したように、10年間は売電価格が固定されるため一定の売電収入が得られます。しかし10年を過ぎてしまうと、電力会社による買取価格は固定買取価格時の半額程度まで安くなるのが一般的で、売電収入よりも維持管理費のほうが上回る可能性が出てきてしまいます。

そこで検討してほしいのが全量自家消費型への切り替えです。つまり太陽光発電システムで作った電力を自分の家で消費するわけです。電力会社から電気を買う量を減らせるため、家にかかるコストを抑えることに繋がります。

産業用太陽光発電システムの特徴

住宅用太陽光発電システムとさまざまな違いがあるのが産業用太陽光発電システムです。出力や買い取り方式、固定買取価格にも違いがあります。

出力が大きい

住宅用太陽光発電システムの出力は10kW未満が基本ですが、産業用太陽光発電システムの出力は10kW以上と比較的大きなものを指します。大きなシステムであるため、住宅の屋根など小規模なところでの設置はできません。

約130㎡以上の土地や屋根などへ設置する必要が出てきます。また地面に架台を設置し太陽光パネルを設置することもでき、そちらは野立て太陽光発電システムとも呼ばれています。平坦な空き地や造成工事を行った山などで実際に稼働しています。

売電方式は出力量により異なる

住宅用は余剰買取方式のみでした。しかし、産業用太陽光発電システムはその出力によって買い取り方式が違います。出力10kWから 50kW未満の場合は、一定の条件を除いて全量買取は選択できません。一方で出力50kW以上だと、全量買取を選択できます。

産業用の固定買取価格

産業用太陽光発電システムも1年毎に売電価格が変化しています。2012年度は1kWhにつき40円でしたが、2015年度には27円、2021年度には出力50kW以上250kW未満で11円まで低下し、2022年度は出力10kW以上50kW未満で10円、出力50kW以上250kW未満で9円まで下がっています。

ちなみに20224月よりFIP制度「フィードインプレミアム(Feed-in Premium)の略称」が開始されました。FIT制度と電気の買取方法やそのほかルールについて、大きく異なるのが特徴であり、これから太陽光発電の設置を考えている方はFIP制度についても理解しておく必要があるでしょう。

電力の買取価格に関する新しいルールが定められた制度であり、太陽光発電を含む再生可能エネルギー事業を行う多くの方に関係してきます。

住宅用と産業用ならどちらを選ぶべきか

太陽光発電には住宅用と産業用がありどちらが良いのか迷うこともあると思います。まず注目してほしいのは設置場所であり、自宅の敷地を活用したいと考えているなら住宅用太陽光発電がおすすめです。

自宅の敷地は限られており、そもそも大きな太陽光発電システム(産業用太陽光発電システム)は設置できません。また電気代削減効果を目指している人も住宅用を検討すべきです。

一方で、法人であれば産業用太陽光発電がおすすめです。出力100kW500kWにもなると年間で100万円単位の売電収入になることもあるからです。放置していた会社の敷地を有効活用することにもなります。

まとめ

太陽光発電システムの住宅用と産業用の特徴を示し、どちらを選ぶべきかについても解説しました。太陽光発電システムは住宅用と産業用には差異があり、特に注目は出力です。

住宅用は小さく作られており、産業用は大きく作られています。設置場所によってどちらが適切かも異なるため、それらも考えたうえで決めましょう。

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